『打ち上げ花火、下から見るか?横から見るか?』

打ち上げ花火、下から見るか?横から見るか?映画

『打ち上げ花火、下から見るか?横から見るか?』

夏休みの登校日。中学生の典道と祐介は、なずなの前で競泳対決をすることに。典道は、競争のさなかに水中で不思議な玉を見つける。一方祐介は競争に勝ち、なずなに花火大会に誘われる。放課後、皆が打ち上げ花火のことで盛り上がっている中、なずなが母の再婚に悩んでいることを知る典道。どうすることもできない自分に典道はもどかしさを感じ、ふいに玉を投げると、なぜか競泳対決の最中に戻っていた。

引用元シネマトゥデイ

『打ち上げ花火、下から見るか?横から見るか?』見ました。酷評が目立ちますが、そこまで最低な映画ではなかったです。

だらだらした演出を過剰と見るか否か。

今作のファンタジーな要素をだらだらした演出と見るか、ファンタジーな内容を素直に受け入れられるかで大いに評価が分かれそうです。たとえば電車内で突然「瑠璃色の地球」を歌い出すシーンとか、そのすぐあとに二人だけのファンタジー世界に突入する場面とか。

こういったシーンや、終盤、二人だけの世界に迷い込んで、灯台のライトの中にいるかのような(もしも玉の中という演出だと受け取りました。)シーンや、そのあと突然泳ぐ!と言い出すシーン。こういうありえない演出をどう見るかでつまんねーと思うか、なかなか良かったと思うか分かれそう。

個人的にはそんなに悪い映画じゃなかったかなという印象です。

目に過剰に寄っていくカメラワークや女の子が振り向くシーンのスローモーションなど新房昭之監督お決まりの演出はこの作品でも出てきましたが、この冗長ととらえればそれまでの演出を面白いと感じるか、つまんねえ長いと感じるかは人それぞれだと思うのですが、私は個人的に好きな演出です。長い、くどいと言われればそれまでなんですが。

確かに長ったらしくおんなじシーンを丹念に撮ったり、くどいと思われても仕方ないほどに女の子のシーンを長く撮ります。でもそういう監督の演出なんですよね。「化物語」でもこういうシーンはいやというほど出てきました。これをくどいと感じるかはその人次第です。

物語はあってないようなもの。広瀬すずが良かった。

しかも、今作の物語って、あってないようなものですよね。かなりストーリーとしては薄いし、単純。なずなという女の子が家出をする。そのときに好きだった男の子と一緒に行きたかった(行きたい)。もしもが繰り返されるけど、単純にそれだけの話です。

広瀬すずのなずなは良かったですが、菅田将暉の典道はもうちょっとなんとかならなかったんですかね。棒読みのセリフのような気がしてしまいました。でも、広瀬すずの歌声と上手なセリフが印象に残って逆に良かったかもしれません。

広瀬すずの声優なれしてない台詞の読み方が超絶色気があって、ほんと最高でした。

松たか子のナズナのお母さんも上手でしたので、そこにくると典道だけ浮いてしまっていた感は否めません。でもメインキャストに声優を当てないという演出は功を奏していたように感じます。これでふたりとも声優なれした声だったら、それこそどこにでもあるような作品として埋もれていたように感じます。

物語は、もしも玉というギミックを取り入れたことでアニメ調に原作をうまく変換できていたように感じます。原作では男の側がもっともじもじしていたような記憶があるので、典道のキャラクターももっとすぐに勇気が出るようなキャラクターに変換しているのかもしれません。それでも大事なところで勇気が出せないのですが。

もしも玉の中に入って(灯台のライトの中の世界)、もしも玉を打ち上げ花火として上げることで、叶えられなかったもしもすでにも、もしかしたら実現していたかもしれない。

実現していたかもしれないけど、二人には記憶がない(からわからない)。などなどいろんなシチュエーションのもしも(=別の選択をした先の無数の並行宇宙?)が打ち上げられましたが、これをどう捉えるかは正直どっちでも良いしどうでもいいのではないかと思います。

もしも玉で実現していたかもしれない(もしくはすでに別世界では実現済み)のもしもの中にはこのまま東京まで家出して、プリクラ撮って遊園地で遊んで、レインボーブリッジの見える川辺でキスをするというもしもがありましたが、このもしもが実現していた(していたかもしれない)最高のもしもなのか、それとも今海の中に入って二人でキスをするのがすべてを通ってきた中で最高のもしもなのかはわかりません。

ただここで描かれることは、二人は二人だけの世界を楽しみ尽くしていたのだということです。

これ以上のデートがありますかね??

そのあとに続くラストシーン。二人だけがいない教室。これは過去に戻って水泳競争をする更に前の登校日になっているのか、花火大会のあとなのかでぜんぜん違う解釈になると思うんですが、もう少しヒントがないとなんとも言えないですよね。どちらにもとれる(し、どうとってもいいんでしょう)。

まだ二人だけの世界で遊んでいるのか、それとも典道たちは現実に戻ってきて、もしも玉でかなり過去に戻ってなずなに告白して、元いた世界で二人で抜け駆けしているだけなのか。

自分の理想としては、後者ですね。もう転校が決まっているなずなとの二人だけの時間を現実としてもっと過ごしておきたいから、もしも玉でかなり過去に戻って、典道が勇気を出してなずなに告白をして、ラストシーンはただ単に二人はサボっているだけ。という結末がいいなあ。

と思うので、そういう解釈で行こうと思います。

たぶんこの映画のキモは二人は二人だけの世界を楽しみ尽くして幸せな瞬間を何度も何度も経験し尽くしたというあのシーンなのでしょう。

青春という短くて、儚くて、ほろ苦くて、甘酸っぱい人生の中のほんの一瞬を、もしも玉の中に閉じ込めて、二人だけの永遠にした。

幻想的でファンタジックで、ストーリーは殆ど無い話ですが、私は好きです。

映像はキレイだし、繰り返しになりますが、広瀬すずのなずな役がすごくハマっていた。それだけでも見る価値があったと思います。

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