『セイフ ヘイヴン』を見ました。ラストのとある仕掛けに全部持ってかれてしまいました。ざっくりと感想を書いてみます。
淡々と進むストーリー
ラッセ・ハルストレム監督作品。
2013年の映画です。
『きみに読む物語』などのニコラス・スパークスの小説が原作です。監督は『ギルバート・グレイプ』や『サイダーハウス・ルール』などのラッセ・ハルストレム監督。
小さな港町にやってきた傷ついた女性が、同じく最愛の妻をガンで亡くし傷ついた男性と恋に落ちるのですが、実はその女性は逃亡中のみであることがわかり・・・というお話です。
非常に淡々とした展開で、じっくりとヒロインが男性に出会うシーンから、徐々に仲良くなっていくさまが丹念に描かれていきます。割とスローなテンポでじっくりと描かれているため、人によっては退屈に感じるシーンも多いかもしれません。
ニコラス・スパークスの小説が原作
ニコラス・スパークスの小説が原作です。ニコラス・スパークス原作の映画には他に『きみに読む物語』『メッセージ・イン・ア・ボトル』『最後の初恋』『一枚のめぐり逢い』『親愛なるきみへ』などがあり、殆どと言っていい作品が映像化されています。
『きみに読む物語』は一度見てみてもいいと思います。おすすめ映画です。
可もなく不可もなく。とくに引っかかるところもない
個人的に恋愛映画はあまり見ないのですが、この映画は軽くサスペンスの要素が入っていたので、最後までしっかりと見ることができました。ですが、やっぱり少々テンポが遅いのが気になります。
男女が出会って、お互い気になる関係でありつつ、一歩が踏み出せないもどかしさから、関係が進展して、恋の駆け引きが始まり、からのふたりは恋に落ちる。という恋愛初期の初々しさ、もどかしさ、ドキドキ感を余すところなく丹念に、過不足なく描かれているのはさすがのラッセ・ハルストレム監督というところですが、私にはそれがどうでもいいなあと思ってしまうところでもありました。
このへんは個人の感想が分かれるところだと思います。恋愛映画好きな方にとっては、こういうふうに紡いでいくような描き方はむしろ好印象なのだろうと思います。
単調で冗長な展開とみるか、しっかりと確実に紡ぐドラマと見るか。
ともあれサスペンス要素1割、恋愛要素9割でできている安心して見られる映画です。
ラストに驚愕のある事実が
そんな甘い大人の恋愛が描かれる本作ですが、警察官の元旦那との対決というサスペンス要素が最後に入ってきます。そして、追われていた理由、無実の証明からの、二人は結ばれるというハッピーエンドになるのですが、ラストのある仕掛けに思わず「おお」とうなってしまいました。
それは、ある登場人物の驚愕の真相が明らかになるというものなのですが、たしかに終盤付近で夢の中に現れて警告するというなんともそれを匂わすような伏線はあるにはあるのですが、まったくそういった素振りのない展開でしたので、見たときは割と驚きました。
ほとんど伏線がないから反則だ。と言ってしまえばそれまでですが、伏線があるにはあるので、観客には「それもありかな」というちょうどよい後味を残して映画は終わります。
穏やかな港町の風景とも相まって、リラックスして見られる映画でした。
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