『LOOP/ループ -時に囚われた男-』 ハンガリー発!異色のタイムループ

映画
LOOP/ループ -時に囚われた男-

『LOOP/ループ -時に囚われた男-』

『LOOP/ループ -時に囚われた男-』を鑑賞しました。

異色のタイムループもので、最後まで目が離せませんでした!複雑な内容ですが、何度かみてわかったことがあるので考察してみました。

LOOP/ループ -時に囚われた男- 時に囚われる?

『LOOP/ループ -時に囚われた男-』

2016年制作のハンガリー映画です。

『LOOP/ループ -時に囚われた男-』の主人公は、周りの人間達とともにループした世界に閉じ込められてしまうのですが、ループ映画は数あれど、この映画の大胆な設定は「同じ世界に複数の人間が同時に存在できる」という点です。

普通、ループものって、一回主人公が死んだらその場でリセット→ループ開始。という設定が一番メジャーなように思います。

例えば『オール・ユー・ニード・イズ・キル』では、死んだら必ず同じ日の同じ時間の自分の中に意識が戻ってきていましたね。
死んだらそこでまた生き返ったり、全く別のパラレルワールドの自分の意識に飛んでいくなどということは起こりません。

『オール・ユー・ニード・イズ・キル』

ですが『LOOP/ループ -時に囚われた男-』では「どこが始まりでどこが終わりのなのかがわからないループ」が繰り返されるのです。

どういうことか。たとえば主人公が自分に出会うのは普通にこの映画では何度も起きていることで、それによってタイムパラドクス的な作用が起きてお互い消滅とか、自分に出会うことによって決定的なその後の流れができあがってしまうというような「重大な出来事」としての自分との邂逅はなく、かなりカジュアルな感じで複数の自分が同じ時間軸に存在して、それが何度も繰り返されているのです。



時に囚われた男はどうすれば脱出できるのか?

『LOOP/ループ -時に囚われた男-』の重要なキーファクターとして主人公の彼女の存在があります。以降はある程度のネタバレを含む考察となりますので、ネタバレせずに映画をご覧になりたい方はお気をつけください。

老婆の意味深な言葉

この映画の中盤に、変わったシーンが出てきます。錯乱したような老婆が主人公の行く手を遮り、こう言います。

「本当なのよ、本当に声が聞こえるの。彼女が喋ってるのよ、ずっと聞こえるわ。どこまでも追いかけてきて耳の中でこう言うの。”あなたはわたしでもあるのよ 逃げられるわけない”ってね」

これは映画ですので、この突如として挟まれるこのシーンを意味のないシーンやあまりにも突飛な取って付けたようなシーンと考えるよりも、突然主人公の前に立ちはだかりお告げのようにうわ言を口にするというこの映画内の状況から、なにか重大な意味を持つセリフであると考えるほうが自然ですね。

チェスはいつ勝利できるのか

象徴的なシーンはまだあります。主人公がさまよううち、ブロックの石畳がチェスの盤のようになっている場所を何度も通過します。それとは別にチェスの対決をしているシーンもあります。

チェスは映画内の構造的象徴として配置されているのでしょう。映画内のテーマをチェスとして劇中劇として登場させているのです。

この映画でのチェスの対戦相手は果たして誰なのかという問題を考えたときに、いつから始まったのかわからないループから抜け出すのがこの映画におけるゴール(=チェスの勝利)だとすると、このループを起こしている正体、原因を突き止めて終わらせることが勝ちには必要になってきます。

映画内でのチェスの対戦相手はおそらく彼女でしょう。理由は、主人公が石畳をまたいだときに対戦相手の場所にいるのが入院中の談笑する女性たちだからです。理由としては弱いかもしれませんね。

ですが、チェスはメタファーと考えたときに、石畳を渡る行為が対戦継続を示唆しているとすれば、相手側に象徴的にいる人たちが映像的にはその答えとなるはずです。

チェスをする悪役たちはチェスを観客に気にさせるためのブラフと考えていいでしょう。

”あなたはわたしでもあるのよ 逃げられるわけない” の真意

あの老婆の意味深な言葉に戻りましょう。

「本当なのよ、本当に声が聞こえるの。彼女が喋ってるのよ、ずっと聞こえるわ。どこまでも追いかけてきて耳の中でこう言うの。”あなたはわたしでもあるのよ 逃げられるわけない”ってね」

ここから核心ですが、おそらくこのループ世界は彼女が作り出したもので、無限回繰り返されて終わることがない閉じた世界です。無限回繰り返されている根拠のひとつとして、彼女が主人公の手に書いたものがインフィニティマークでしたね。
その他にも無限を想起させる小物がいくつか出てきますので、探してみてください。

非常に重要なことは、彼女は妊娠しているということ。「あなたはわたしでもある」=「妊娠」=「自分から生まれた存在」と考えるのは行きすぎた推測でしょうか。

妊娠期間は赤ちゃんは母体の中でまさに母と一体となって、「あなたはわたしでもある」という状態に置かれています。無限回繰り返される世界で、「あなたは私でもある」状態の主人公と、大人になった主人公は同じ世界にいます。

同時並行して同じ人間が同じ時間軸にいられる世界なら、

その定義を延長していけば同じ世界に主人公は「あなたは私でもある」=「母体内にいる」状態と今現在(成人男性)の状態で同時に存在できるのも不思議ではありませんね。

この世界は彼女が作り出した無限回(彼女のセリフにもある「永久に」ですね)ループが繰り返される世界で、彼女から生まれた主人公は永遠に閉じ込められたままなのです。

映画の冒頭、主人公は彼女を置いて逃げ出しますが、本当は最初から逃げられるわけがない世界で、それでも彼女からの脱出を図ろうとしていると考えるとすごく悲しいです。

最初から、まさに最初から(生命の始まりから)逃げられるわけがない世界だったのに。

さて。ここで彼女は誰の子供を妊娠したのでしょうか?

『始まりと終わりは同じというわけか』

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